住宅ローン金利今後どうなる?変動金利、固定金利どっちが良いの?(後半)
住宅ローンの金利は今後どうなる?
変動金利、固定金利どっちが良いの?(後半)
前半に引き続き、住宅ローン金利に関して変動を選択するべきか固定を選択するべきかの考え方を紹介させていただきます。
関連記事:住宅ローン金利今後どうなる?変動金利、固定金利どっちが良いの?(前半)
でも金利は上げられない!?
物価が上がれば金利も上げるという話を前半最後にさせていただきました。
でも、今金利を上げることは不可能に近いでしょう。
理由は金利を上げると国債の金利も上げなければいけなくなるからです。
国は、国債の保有者(主に金融機関)に利息を支払わなければいけません。
金利を上げてしまうと支払い利息が上昇してしまい、国の財政が今よりも悪化してしまうので金利を上げることが出来ないのです。
物価は上がるのに金利は下がったまま・・・。この状況を打開する方法はあるのでしょうか?
アベノミクスでは民間企業に対して給与アップを提案しているようです。
給与が上がることで物価上昇下でも購買意欲が低下することがないであろうと考えているのでしょう。
それって、民間企業にとっては非常に苦しい提案だとは思います。私の感覚では、円安になって利益が出るような輸出メインの企業では給与アップは可能となると思います。
しかし、国内向けの製品・サービスを扱っている企業では給与アップは非常に厳しいでしょう。
ただ、この低金利がしばらく続いていく可能性は高いと思います。
住宅ローン業務を担当していた経験・・・
筆者は以前金融機関に勤務していましたので、もちろん住宅ローン業務を担当したこともあります。
よくお客様からある質問は・・・
「固定金利と変動金利どちらが良いと思う?」
でした。
実際に住宅ローン借り入れを検討されている方にとっては頭を悩ます問題です。
金融機関に所属する人間は責任を取ることを避けるために、そのような質問をされたときにこのように回答します。
「お客様ご自身は金利がこれから上がると思われますか?それとも下がると思われますか?」と。
お客様自身が金利は上がると思うとおっしゃった場合は固定金利を案内し、金利は下がると思うとおっしゃった場合は変動金利を案内します。
個人的な意見を述べるときは
「私個人的には金利は下がると思っています。理由は、国債が(前述通り)・・・・。ただし、金融機関としては金利が上がる下がるということは申し上げられませんので、ご自身でご判断下さい」
という言い方しか出来ません。
固定を選択すべし!?
今の金利低下傾向や物価上昇を考慮すると、固定金利を選択した方が良いのかもしれません。
民間企業の給与アップで物価上昇を乗り切ることは不可能だと思われるからです。
いつか、金利を上げるタイミングがくると思います。
感覚的には消費税が8%から10%に上昇した後、金利上昇になるのではないでしょうか。時期は2017年4月以降です。
おそらくそのあたりまでは今の低金利が続き、消費者動向を伺いながら2017年10月あたりから徐々に金利が上がってくるのではないでしょうか。
2017年あたりまでに住宅ローン借り入れを考える方は、もしかしたら固定金利を選択すべきかもしれません。
でも変動金利も・・・
たしかに、金利上昇前に固定金利を選択するという考え方は理にかなっています。
ただ、忘れてはいけない点があります。
それは、「そもそもの金利は変動金利が低い」という点です。
【以下、みずほ銀行HPより引用:http://www.mizuhobank.co.jp/loan/housing/housing_loan/plan/index.html】
上に記載している図をご覧いただくと、変動金利が最も低いです。
ですので、ちょっとやそっと固定金利が上昇したからといっても変動金利は固定金利と比較したら低いのです。
ただ、例えば、2020年時点の住宅ローン金利が変動2.5%、10年固定3.5%という可能性もありますよね。
そういう場合は今の段階で20年固定2.35%を選択した方が良いという場合もあります・・・。
金利変動が今後どうなるか分からないので答えが出ないのが住宅ローン金利の選択です。
目の前の銀行員・購入住宅の販売担当者などの方々の意見を鵜呑みにするのではなく、ご自分で納得行く情報を収集してご自身の判断で選択されるしかないようですね・・・。
[…] 関連記事:住宅ローン金利今後どうなる?変動金利、固定金利どっちが良いの?(後半) […]